原産地 : 徳島県鳴門海峡近海
●鳴門わかめの特徴
鳴門海峡近海の激しい潮流にもまれ育ち、色つや・歯ごたえ・風味が良いことで有名です。
●製法について
海から上げたばかりのわかめは褐色ですが、「炭」をまぶし数日間天日干しすることにより緑色になります。これは炭のアルカリ成分が緑の元となる葉緑素に働き、更に細胞成分のアルギン酸を分解する酵素の働きを抑え、軟化を防ぎわかめの弾力性を保つ為と考えられています。
この炭干わかめを海水で洗い流し、茎を取り良質部分を選別し乾燥させれば細長い乾燥わかめ(この形状から糸わかめと呼ばれる。)に仕上がります。
●鳴門わかめの歴史
鳴門わかめの特徴として江戸時代から続く灰干し製法が長く有名でした。
これは海から採れたわかめに草木灰をまぶすことによりわかめのアクを取り、また軟化を防ぎ冷蔵庫のない時代に長期保存が可能となりました。
ところが、近年になって製造に用いられる良質の草木灰の確保が難しくなったこと、また加工過程で発生する排水の処理が難しく行政指導により灰干しわかめの製造が出来なくなりました。
現在主流は湯通し塩蔵わかめですが、生産技術の進歩や冷蔵施設の拡充により従来よりの灰干しわかめに比べてもおいしい鳴門糸わかめになっております。
しかし、鳴門の特産品として灰干しわかめの復活を望む声は多く、生産者や漁連などの研究と試行錯誤の結果、「灰」の代わりに植物由来の「炭」を用い、従来の灰干しわかめのような「炭干しわかめ」が出来るようになりました。
まだまだ品質の安定化や作業の問題があり生産量が限られておりますので多くは出荷できませんが今後とも皆様に喜んで頂けるように努力して参ります。
●糸わかめの特徴
わかめをじっくり乾燥させることにより生わかめにはない歯ごたえ・風味が生まれ、わかめをより一層おいしくさせています。
また、一般的なカットわかめは機械による流れ作業で大量生産されるのでわかめ自体が痛み、わかめの風味が大きく損なわれます。
鳴門の良質わかめが育つ環境で育て、手間暇かけて出来上がった「鳴門糸わかめ」をどうぞご賞味ください。